Wake Up♪

 

 

「Wake Up♪」は2014年12月18日にねこ旅に掲載した記事です。

 

 

実際には、私たちが2014年1月に屋久島を旅した時のことを書きました。

そして、この後にも屋久島を訪れていて、最後に行ったのは2015年の11月です。

ただ未だ、ずっと憧れている宮之浦岳(日本百名山)には登っていません。

 

 

屋久島に行くと、必ず立ち寄るお店があります。

今となってはほぼそこでしか食事をしない、地元の海鮮が食べれるお気に入りのお店です。

そのお店のお姉さんの話によると、冬期の宮之浦岳は積雪が一メートル以上になることがあり、冬山経験者でも地元のガイドをつけないと登るのに危険な箇所が多く、また冬期に宮之浦岳に登れるガイドは屋久島のガイドでも一握りの人しかいないという話をお聞きました。

 

 

宮之浦岳を登れてないのは、私たちが屋久島に行くのがいつも冬だから、ラッセルを必要とするような踏み跡もない雪山を登るにはまだ力不足というのが理由の一つ。

そして必ずしも宮之浦岳に登らなくても、屋久島は他にも魅力的な場所が多いので、最初から山に登る目的では屋久島には行っていないという理由もあります。

 

 

屋久島は遠いけれど、何度か行く間にいつか宮之浦岳にも登れるだろう…近いうちにまたきっと訪れる…そう考えるくらい、私たちは屋久島が好きです。

 

 

記事に関してですが、縄文杉まではこれまで二度トレッキングすることができました。

二度目のトレッキング時には、道中の橋で工事をしていて、その工事が途中でした。

もしかしたら今現在は、もうトロッコ道全ての橋に欄干がつけられているかもしれません。

 

 

またいつか、「Wake Up♪」 とは異なる形で屋久島のことを書けたら…そしてその時はもう少し上手に、屋久島の魅力を伝えられたらな…と願っています。

 

 


「Wake Up♪」

(2014年12月18日 ブログ「ねこ旅」掲載)

 

 

午前4時過ぎに起きた。

 

 

モーニングコールは4時半にお願いしてあったけれど、それは寝坊した時に備えてのこと。
10年以上も前からここへ来ることを楽しみにしていたのだ…目覚ましなど必要なかった

 

 

屋久島・ホテルロービー

 

 

まだまっ暗な真冬の午前5時。
予め頼んであった、朝昼のお弁当をフロントで受け取り、レンタカーに乗り出発。

 

 

若いフロントの二人の方がホテルの外まで出て、素敵な笑顔で「お気をつけて」と言って、手を振って見送ってくれた。

 

 

3月から11月いっぱいまでの繁忙期は、登山口までマイカー規制されていて、全員が路線バスに乗る。

厳冬期は、極端に人が少ないから車でここまで来れるが、雪で道路が閉鎖されることもある。

数日前までは、実際に雪のため閉鎖されていたので、私たちは運が良いと言える。

 

 

ガイドブックにはあまり書かれてはいないけれど、春から秋でも、雨が激しければ山へは行けない。

川が激流になり、山の道という道が水で溢れるからだ。

 

 

温帯の多雨であることが最大の特徴である屋久島だから、一年間の中で山に登れない日は多い。

 

 

荒川登山口の前の駐車場には、私たちの車を入れて3台止まっていた。

他の車は現地ガイドさんたちの大きなワンボックスだった。

 

 

ガイドさん一行・地図の前で説明を受けている

 

 

当日、縄文杉を歩いた人はガイド二組のグループを含め23人だと思う…往復同じ道なので、すれ違った全ての人の顔を思い浮かべて数えれた。

 

 

私たちはガイドなしで、午前6時にトロッコ軌道の起点を出発。

ここから7時半頃までの写真はない。

 

 

トロッコ道・起点

 

 

往路は真っ暗で見えなかったけれど、トロッコ道序盤の道は、すぐ横が切り立った崖で、その崖の下に大きな川が流れている。

緊張で神経が張りつめていて、写真を撮る余裕などない。

そんな暗闇の中で、手すり欄干のない線路だけの橋を渡った。

 

 

暗闇の中では、自分たちが歩く音、鳥の声と川のせせらぎのみが聞こえて神秘的だ。

前後に人の気配、他の人のライトの明かりも全く感じない。

 

 

自分たちで意識をして、日常生活では使うことのない神経を必死に研ぎ澄ましていく。

 

 

台所の奥にしまってあり、長い間その存在すら忘れていた錆びた包丁を、理由あって久しぶりに使わざるをえず、細やかに丁寧に砥ぐように…。

 

 

「刃先よ、少しでも鋭くなれ」と。

 

 

トロッコ道の最初の写真・薄暗かったのでF1.4の単焦点レンズを開放して撮影

 

 

午前7時30分、脇道にベンチを見つけて朝食。

トレッキングや登山では、食事は大きな楽しみの一つ

 

 

朝は自分で挟むサンドウィッチ、バナナ、水分も兼ねるヴィタインゼリー

おやつにカロリーメイトも入っていた。

高カロリーで、荷物を少しでも軽くしようというホテルの優しい気遣いを感じる

 

 

後の行程を考え10分で食べて、再びトロッコ道をひたすら歩く。

 

 

突然、屋久鹿に出会う

時間が経つのも後の行程を忘れて、ただ呆然と立ち尽くし、鹿を見入ってしまう

静かにひっそりと森の中へ消えていった


 

 

トロッコ道を8キロ歩くと、「大株歩道」の入り口に着く。

ここからが本格的な登山道。

 

 

 

 

縄文杉に向かって少しづつ高度を上げていく。

 

 

緑だけ世界の中に、突然現れるヒメシャラの木、ハッとさせられる


ウィルソン株・登山者にとっては大きなメルクマール・休憩場所でもある

さらに高度を上げると、少しづつ積雪した場所が増えていく

積雪だけではなく、雪が降りだし、ガスが濃くなってくる

のんびり写真を撮っている間に、ガイド一行に追い抜かれる


雪に残る鹿の足跡

この時のゴールである縄文杉

すぐ側に避難小屋があり、そこからさらに3時間登ると宮之浦岳(日本百名山)

日本の中では秘境中の秘境だと思う(冬季、縄文杉より上はピッケル・12本爪など完全な冬山登山の装備必要)

 

 

ゴールである縄文杉を見ても、正直、特別な感動はなかった。

しかしトレッキングも含め、「屋久島」という島全体には…ただ感動しかない。

 

 

全ては、断崖絶壁の上にある、航空母艦の甲板かと錯覚するような、短い滑走路へのプロペラ機での着陸から始まる…。

 

 

最後にレンタカーを返しに、綺麗な南国の海を眺めながら、空港に向かって島を外周する道路をドライブしている時まで…言葉を言い換えれば…島にいる間中、見るもの全てに心動かされ、揺さぶられ、何かを感じる時間しかない。

 

 

縄文杉近辺は気温が低く、寒すぎてじっとしていられない。

少し高度を下げてからお昼のお弁当を食べる・復路のスタート


 

 

ある人は屋久島に来て、「太古の森」「緑だけの世界の中で突然出会う、異彩を放って黄金に輝くヒメシャラの木」「森の中の鹿や猿たち」から映画を作りだしたかもしれない。

 

 

以前は林業のための集落があった場所(小杉谷集落跡)・現在は避難小屋のみ残る・雨が激しく降ってきたために休憩

雨宿りがてら湯をわかし、おやつにチキンラーメンを食べてコーヒーを飲む


 

 

そこに行く誰であろうと、それぞれの「屋久島」を、各人がその心の中に新たに見いだせばいいのだと思う。

 

 

今あらためて縄文杉周辺の写真を見ても、地球以外の異なる星を想定して、映画を撮影するために作ったセットにでもいたのかなと妄想してしまう。

南国、温帯の気候帯にある島に行って、そこに雪があるって…なにかおかしくないか…。

 

 

往きは暗闇の中で通る・大きな橋の上から恐々として撮った写真・復路

欄干のない小さい橋(幾つか続く)復路

欄干のない小さい橋から切り立った崖の下を撮った写真・復路

トロッコ道起点・復路終点


 

 

屋久島は、私が住んでいるこの地球という星にあっては、貴重な体験ができるかなり特異で希少なとても小さな島。

その場所にいる瞬間は、自分の体の細胞一つ一つ全てに、強烈な刺激を与えられ…私たちは覚醒させられる。

 

 

そして、大きな声で「ウォーっ」と叫びたくなる。

私たちは今ここに、自然と共に生きていると…。

 

 

The Arcade Fire

Wake up♪

 

 

「ライフ!」という映画にこの曲も使われていたけれど、驚きはない。

以前から多くの人がこの曲を好きだったろうし、あまりに有名だから…。

 

 

大編成のアーケイドファイヤーの曲だけど、これだけシンプルにしても素晴らしい…オリジナルの曲の良さとしか言いようがない。

アーケイド・ファイヤーのライブに行って、一緒に「ウォーっ」と歌いたい。

 

 

「グレート・トラバース」でも似たような曲が使われていた。

やはり「ライフ!」に使われていたJose GonzalezのStep Out♪。

安易に感じるけれど、似た曲調のものを使いたくなる気持ちは分かる…私もそうだから